債権回収に関する用語:一覧
オートコールシステム
債権管理業務の省力化とスピードアップを図るために開発された初期段階の電話督促、台帳作成から法手続きまでの一連の作業を機械化して自動処理をするシステムである。
延滞が発生した会員への督促業務は従来は手作業が中心だったが、現在はこのオートコールシステムが普及している。
オープンエンド・クレジットシステム
開放信用体系のことで、消費者信用の返済システムの1つである。
毎月の返済額や最終返済回数が確定していない返済方法で、この代表例が、リボルビングクレジット(回転信用)システムである。
これに対し、元利均等返済、元金均等返済、アドオン方式などのように、融資(与信)時点で返済回数、毎月返済額などが確定する返済方法をクローズドエンド・クレジットシステム(閉鎖信用体系)と呼ぶ。
回収
金融機関等が信用供与した資金(債権)を返済してもらうこと、またはそのための手段・方法のことである。
金融ビジネスは、元利ともに完全に回収を終えた段階で1つの取引が終了する。
回収期間
与信してから、最終返済期日までを「返済期間」という。
これに対して一般的に回収期間とは、ある債権が返済遅延になった場合、その約定返済日から結果的にその債権が回収されるまでの期間をいう。
回収期限到来基準
企業会計原則によって割賦販売に例外的に認められている収益認識(=決定)基準を指す。
現金改修の有無にかかわらず、回収期限が到来した割賦未収金を売上として計上する方法である。
回収基準
収益計上基準の1つで、販売代金の現金回収時点で売上収益を計上(決定)する方式である。
したがって回収基準では、完売してからも回収しない限り収益に計上しない。
割賦販売に適用されていることから、「割賦基準」「入金基準」とも呼ばれる。
割賦販売は、その性質上返済期間が長く回収リスクが大きいことから、特に「回収基準」の適用が企業会計原則によって認められている。
回収規制
債権者が債務者に対して、債務返済を求める場合の手段を規制することである。
1983(昭和58)年春に成立した貸金業規制法、および同年9月の大蔵省銀行局長通達「貸金業者の業務運営に関する基本事項について」によって、「取立て行為の規制」が定められた。
回収代行業者
債権者に代わって延滞債権や不良債権を回収する業者で、米国では許可制に基づくライセンスが必要とされる。
日本では、弁護士法の規制(非弁活動の禁止)に触れるとの理由で、法律的には正式に認められていなかったが、1998(平成10)年10月に「債権管理回収業に関する特別措置法」(サービサー法)が成立し、民間業者にも認められることになった。
なお顧客の預金口座からの自動引落しで集金を行なうことを代行する「集金代行業務」と「回収代行業務」は、まったく異なる業務である。
回収率
一定期間内における返済予定総額(元金プラス利息)に対する、回収金額の割合のことで、「延滞率」の反意語である。
消費者金融業界では、主に「延滞率」を債権回収の目安に用いる。
なお信販業界では「延滞率」とほぼ同じ意味となる「未収率」を用いる企業が多い。
貸倒れ
消費者ローンや販売信用において、与信した債権が回収不能になることをいう。
この貸倒れ債権を決算処理上、不良債権として資産から除外することを「貸倒償却」と呼ぶ。
貸倒基準(消費者金融の
貸倒れの認定基準は統一されておらず、各業界および各社の基準で経理処理されているが、消費者金融業界の一般的な処理方法は下記のようになっている。
まず債権管理を行なうにあたり、債権は「通常債権」「減額債権」「利息棚上債権」「貸倒債権」の4つに分類される。
「通常債権」は、会員(顧客)の取引が約定通り正常な状態の債権をいう。
「減額債権」とは、約定に準じて早期回収を行なう債権。
「利息棚上債権」とは、利息を棚上げして早期回収を行なう債権を示している。
「貸倒債権」は貸倒れとなった債権であるが、「債権放棄」をしない限り顧客に対する請求権がある(この点が、「一般の業種で考えられている貸倒れの定義との相違である)。
貸倒準備金
バランスシート(貸借対照表)に計上する、将来の貸倒れ発生に備えて積み立てる準備金の残高のことである。
毎決算期ごとに、この準備金に対し、一定の積立金繰入れと積立金戻入れ(取崩し)を行なう。
貸倒償却
不良債権を決算処理のうえで、「損失」として処理することを指す。
わが国の税法では貸倒償却については、その処理基準が明確に成文化されていない。
一般的に税務当局は、「未収」が発生してから1年以上経過した債権については、償却を認めている。
また該当する顧客が死亡、行方不明などの場合には、6ヶ月経過した段階でも償却を認めている。
なお1年あるいは6ヶ月未満の不良債権でも、与信者側が債務者に対し「債権放棄通知書」を発行する場合は未収の発生時期にかかわらず貸倒償却が可能である。
貸倒引当金
期末の売掛金に対して、将来の貸倒れ(回収不能)による損失に備えるために、事前に期末残高に対する一定割合で積み立てておく資金のことである。
クレジット会社は「与信」企業であるため、未収金の発生は避けられず、貸倒引当金は売掛金に対するリスクに備えての積立てといえる。
貸倒引当金の経理基準は、法人税法では貸倒引当金について、一定の限度額を定め、その限度額以内の金額を損金経理により引当金勘定に繰り入れたときには、損金の額に算入することを認めている。
貸倒引当金勘定への繰入限度額の計算は、期末貸金の額に一定の繰入率を乗じて行なうが、この繰入率には業種ごとに定められた法定の繰入率(貸金業の場合は3/1,000)と、過去3年間の貸倒損失発生額に基づく実績率とがあり、企業は毎期ごとにいずれかを選択することができる。
貸倒率
総与信残高に対する不良債権の償却額の割合である。
総与信残高を期中平均で計算する場合(対期中平均残高貸倒率)と、期末残高で計算する場合(対期末残高貸倒率)の2つの方法がある。日本では期末残高を用いることが多い。
残高が増加している時は、対期中平均残高で算出した方が表示上の貸倒率は高くなる。
共同債権買取機構
いわゆるバブル経済の崩壊に伴ない金融機関が保有することになった不動産担保付きの不良債権の処理を促進することなどを目的として、1993(平成5)年1月に設立された株式会社である。
都市銀行、長期信用銀行、信託銀行の全行および農林中央金庫、全国信用金庫連合会と、生・損保、地方金融機関の一部などを含めた163金融機関が共同出資して設立した。
買取機構による不良債権処理の仕組みは、買取機構が株主(出資金融機関)から不動産担保付きの不良債権について、同社内に設けられた価格査定方法を決定し、それに基づき買取りを実行、担保不動産の売却などにより債権を回収するというものである。
当初の債権買上げに必要な資金は、当該債権を持ち込む金融機関が買取機関に融資することになっていたが、1998(平成10)年9月には持込み銀行の追加損失負担のない債権買取りが始まった。
なお2004(平成16)年3月に、すべての業務を終了して清算されている。
金銭債権
一定額の金銭を支払うことを目的とする債権である。
貸金はもちろん、商品の代金、賃金などもすべて金銭債権である。
利息の支払いを目的とする債権は利息債権と呼ぶ。
グレースピアリアド
返済期間は過ぎているが、すぐ支払えば遅延損害金などのペナルティを徴収されない範囲内の遅れの期間を指す。
