債権回収に関する用語:一覧
任意売却
担保の目的物を法定の手続きによらず任意に売却し、担保権者がその売却代金から優先的に債権を回収することである。
この場合、同時に担保権は解除される。
民事執行手続きに基づく競売に比べて少ない費用で迅速に売却することができるが、不動産など所有権移転登記の必要なものについては、所有者、担保権者等の利害関係人の合意がなければこの方法はとれない。
任意処分ともいう。
任意破産
裁判所に対して、自ら破産を申し出て破産宣告を受けることである。
根保証
継続的取引契約に基づいて発生する、不特定多数の債務(債権)についての保証をいう。
普通の保証が現在または将来の特定の債務を保証するのに対して、根保証は増減変動する債務を保証するもので、保証限度額、保証期間を定ない包括根保証とそれらの両方またはいずれかを定める限定根保証とがある。
根保証は民法には規定がないが、判例では認められており、根抵当に関する規定が適用もしくは準用されることがある。
いわゆる商工ローンをめぐって、この根保証契約を悪用して保証人に過酷な取立てを行なうなど新たな社会問題となり、2000(平成12)年6月施行の貸金業規制法改正法により、契約内容や債務額の異動などを保証人に告知する義務などの強化が図られた。
ノン・リコース
求償権のないこと。
信販会社の債権買取りのように、リスク負担を債権買取り側で受け持つことで、ウィズアウト・リコースともいう。
歩積み/両建て(ぶづみ/りょうだて)
金融機関が手形割引または手形担保貸付に際して、割引額や預り金の一部を預金として留保する場合を歩積み、貸出金の全部または一部の担保もしくは見返し・見合いとして貸出金と併有して預入れさせる場合を両建てという。
それぞれ歩積預金、両建預金ともいう。
債務者は実際に使用できる資金よりも多額の債務を負い、表面金利を上回る実質金利を負担する結果となるなど弊害が大きいことから、大蔵省通達により金融機関の自粛措置の対象とされていた。
この通達は1989(平成元)年6月に廃止され、現在は金融庁の事務ガイドラインに「過当な歩積・両建預金を受け入れないための措置を講じているか」が、金融機関の健全性に関して報告を求める場合の着眼点として示されている。
弁済
債務者が債権の内容となっている給付を実行して、その債権を消滅させることである。
金銭債権の場合は金銭の支払いと同義である。
弁済は相殺、更改、免除、混同とともに民法の債権消滅方法である。
弁済期
債務者が債務の弁済をなすべき時期(期限)のことである。
金銭債務で弁済期が確定しているときは支払期日ということが多い。
弁済期日ともいわれる。
弁済期は原則として債務者の利益のために定めたものとされ、債務者は弁済期前でも期限の利益を放棄して弁済をすることができる(民法136条)。
輔佐人(補佐人)
民事訴訟において当事者や訴訟代理人に付き添って裁判所に出頭し、これらを補佐して訴訟行為を行なう者のことである。
特別の事件について、専門家などに説明をしてもらうときに多く用いられる。
当事者や訴訟代理人が輔佐人とともに出頭するには、裁判所の許可が必要である。
輔佐人が述べたことを当事者や訴訟代理人がすぐに取り消したり訂正をしないときは、自分でそれを述べたものとみなされる。
保証債務
保証人が保証契約に基づいて負担する債務のことである。
保証債務は主たる債務(被保証債務)と同一の内容の従たる債務で、主たる債務が履行されない場合に代わって履行する内容の債務である(民法446条)。
保証債務は従たる債務として、@主たる債務の発生、移転、消滅に従って発生、移転、消滅し、Aその目的や態様が主たる債務よりも重いときは主たる債務の限度に縮減される(同法448条)。
このような性質を保証債務の附従性という。
未収金
納入されていない返済金のことである。
クレジット業界で「未収金」という場合は、「期限到来債権の未収金=遅延債権」、すなわち支払期日に債務者から約定どおり返済を受けられなかった請求金をさす場合が多い。
免責の申立て
個人破産の手続きにおいて、裁判所から「同時廃止」の決定を受けた破産者が、すべての既存債務について責任を免れるために行なう申立てである。
