キャッシング低金利大辞典



消費者金融の上手な利用法:一覧



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多重債務者 : 任意整理について

「任意整理」とは、裁判所を介さず当事者同士(債務者と業者)が話し合い、毎月の返済金額の減免や、今後発生する利息、遅延損害金の減免をしてもらうことである。


やり方としては二通りある。
「すべてを弁護士に依頼する」か「すべてを自分ひとりでやる」か、である。
前者は手間賃が必要になるが、後者は諸経費だけで済む。
しかし自分ひとりでそれを実行する場合、相手からの「取り立て」が続く中での交渉となり、これは精神的にかなりきびしい。
また、任意整理の交渉の席についてもらっても、債務者側が素人であるがゆえに業者の有利な条件で押し切られる場合も多い。


弁護士に依頼するにせよ自分で交渉を行うにせよ、まず「債務一覧表」なるものを作成するところからすべては始まる。
「債務一覧表」とは、いうなれば「借金の家計簿」のようなものである。
毎回の取引時、ちゃんと明細書を保管していればその取引内容を克明に記載することができるが、そこまでしている人は少ないというのが実状だろう。


そこで、業者に対し「取引内容の開示」をお願いする必要が出てくるわけだが、ここで自分ひとりによる交渉を頓挫する人は多い。
いまから借金を減免してもらおうと思っている業者相手に「任意整理のため債務一覧表を作りたいのですが、明細書を捨ててしまったので取引内容の開示をお願いします」と、堂々といえる人は少ないだろう。
法律上、本人の開示要求に対しそれを受諾し、協力しなければならないとなってはいるが、実際問題、もの分かりよく了解してくれるとは言い難い。


その点、弁護士依頼した方が効率的にも結果的にも、安くつく場合もある。
これは、取引開始時にさかのぼって作成されるもので、つまり利用者の借金の歴史がそこにある。
その入出金状況をつぶさに書き出し、「利息制限法」による金利設定で算出し直すのが基本とされている。
ほとんどの貸金業者は「出資法」により金利設定しているので、その「差し引き」でかなりの債務額が圧縮される。
また取引期間が長期に渡っている場合、債務額の圧縮どころか「黒字」に転換してしまうことも多い。
これがいま全国各地で繰り広げられている「過払金返還請求訴訟」の仕組みである。


「利息制限法」による利息計算を行った後、消費者金融との別交渉に入る。
債務額に応じて、返済していける金額を按分弁済する。
相手に毎月の返済金額を明示した和解案を提示し、承諾を得ることができれば「債務弁済和解書」を交わす。
この時点で、これから先発生する利息、遅延損害金がカットされている(すなわち元金だけの返済となる)が、完済期間を条件に掲げて和解案を受諾する業者が多い。
債務額にもよるが、おおむね「2〜3年以内」を指定してくる。


たしかに、業者が弁済案に納得してくれない限り和解が成立せず交渉が長期化する可能性もなくはないが、大手は意外にあっさりと和解案に応じているのが現状である。
「世間体」もさることながら、借金を抱えたまま自己破産されるより元金だけも返しておいてもらった方が得策という考え方によるものである。

多重債務者 : 自己破産について

自己破産は、「いずれかの債務整理で破談」したり、「もう所持金が1円もない」となった場合、とりあえず生きていくことを大前提に申請する「最終手段」である。
本来、それはごく一部の債務者の最終手段として用意されていたものだったが、現在では「もっともポピュラーな手段」として一番最初に「それありき」で活用されている傾向が強いのが問題点とされている。


手順としては、まず所定の地方裁判所に「破産申立」をする。
それから1ヶ月の間に裁判所から呼び出しがあり、破産申立の内容について裁判官から口頭で質問を受ける。
破産申立から1〜2ヶ月の間に破産宣告を行う。
財産のない破産者は、この宣告と同時に廃止決定がなされる。
同時廃止の決定から1ヶ月以内に免責申立を行う(裁判所によっては破産申立時に免責申立を行う)。
その後、裁判所から呼び出しがあり、免責申立について裁判官から口頭で質問を受ける。


その結果、免責が決定した場合は、破産が確定し、借金は無効になる。
ただし以降10年間は自己破産をすることはできない。
一方、免責の不認可が決定した場合は、破産ができず借金も残ったままとなる。

弁護士と債務整理ビジネス

「債務整理ビジネス」が繁栄を誇った裏側には、自己破産申請者やその予備軍である多重債務者の激増という力ード社会が抱える必然的問題の時流もあるが、それよりも2000年10月に改正された「弁護士広告の解禁」によるところが大きいと見られている。
少なくとも、個人レベル間における「自己破産」の認知度が上がったのはいうまでもない事実であろう。


なぜそれまで弁護士広告や宣伝が禁止されていたかというと、「弁護士に優劣などなく、どの弁護士にお願いしても均一のサービスが受けられるから」とされていた。
すなわち、それを公に許してしまうと「商売に走る弁護士」が出てくる可能性もあり、それでは「弁護士」という格式高い職業のランクが下がりかねない。


それが、一転解禁となったのは「消費者が弁護士を選択するためには情報が必要」とする大義名分が風聞されているが、実際は「弁護士という職業として、もっと手広く商売したい」という、背に腹は代えられない声で押し切られたのも事実である。


弁護士介入が比較的多いと考えられるのは自己破産、個人債務者再生手続き、そして任意整理の順になるだろう。
一方、広告解禁後の個人破産者(自己破産)総数と個人債務者再生手続きの取り扱い総数(ともに概算)の推移を図り、仮に全員が弁護士に依頼したとして「自己破産1件25万円/個人再生1件40万円」で換算すると、


・2001年 430億円〜 16万人(400億円)/8千人(32億円)
・2002年 580億円〜 21万人(525億円)/1.5万人(60億円)
・2003年 680億円〜 24万人(600億円)/2万人(80億円)


のようになる。


任意整理の取り扱い数は算出不可能だが、それでも法的手段のものだけで考えても着実に売上は伸びている。
数字はかなり大雑把な捉え方ではあるが、それなりに「一大ビジネス」を形成しているといっていいだろう。

破産者を公示する官報

自己破産をしても、社会生活を送るうえにおいて致命的なダメージを被るような影響はほとんどない。
有資格職の仕事や一部職種に限り多少規制はかかるが、他人に分かる形で「自己破産していること」が表に出ることはない。
もちろん、選挙権もある。


しかし自己破産による影響は「なきに等しい」とする考え方が一般的なところだが、「官報」には破産者の氏名と住所がしっかりと掲載される。
全国の裁判所で行われた判決などが掲示されている「公告」に掲載される「破産宣告」の箇所である。


ここで問題となるのが、この箇所をいわゆる「ヤミ金融業者」が利用していることである。
自己破産してしまうとしばらくはクレジットカード等を作ることができず、また種々のローンを組むこともできない。
これから先、世の中で生活していくうえで正統的に「借金」をすることが非常に困難を極める。
自己破産の免責を受け「官報」に氏名と住所が載ると、それを基にヤミ金融業者はダイレクトメール(DM)などを送りつけてくる。
そして、これは「借りてもらう」まで、続くことになる。


なぜ、このような事象の原因となるものが公然と国家の公告紙に掲載されているかだが、これには正当な理由がある。
いわゆる「債権者に対する事実の報告」である。
破産する人(債務者)は、大抵、債権者に黙ってしてしまう場合が多い。
それでは逆に債権者が多大な不利益を被りかねないからである。
これは当然のことであるのだが、しかし現実問題、「官報」の取り扱われ方が犯罪の原因と化している以上、何らかの対策は必要であろう。
世の中にはその「官報」に掲載されている個人破産者情報をデータベース化し、れっきとした商売にしている会社もある。

地域別に見る破産者の割合

全情連の関連企業のひとつである日本情報センターでは、「官報」に公告されている破産宣告者などをデータベース化し、全情連加盟の会員各社に対しその情報提供のサービスを行っている。
通称「PRIS」と呼ばれるもので、「公的記録情報」に特化して収集されている。
同社では、単純に宣告者の住所や氏名の抽出だけではなくそこから得られる様々な解析も同時に行っているが、そのひとつに「地域別」、「都道府県別」の切り口で破産宣告者を分類したデータを公表している。


それによると、「九州地区」における破産宣告者の割合が突出して高く、とくに「都道府県別」では、九州9県のうち6県が上位十傑に県名を連ね、さらに上位5県はすべて同地区で占められている。
あくまでも「破産宣告を受けた人数を、人口10万人あたりの人数に換算した数値」であり、これが即「破産宣告者数が多い県順」というわけではないが(数でいえば、人口数の原理で首都圏が多くなるはず)、これはその含有率を表している側面もあり、なかなか興味深い情報といえるだろう。


ほかに地域別から得られることは、総じて「西日本地区」のそれが高くなっており、現に都道府県上位十傑でも「東1:西9」と「大差」がついている。
逆に、人数比の低い都道府県別では「東6:西4」となっている事実からみても、破産宣告者は全国的に「西高東低」の様相を呈していると判断できる。


いま全国的に不況であるが、地方に行くほどそれは顕著な傾向となっている。
日本古来の第一次および第二次産業の衰退が叫ばれるなか、とくにそれらに含まれる産業を柱としている地域がより不況のなかで苦しんでいることから、そこに住む各人の収入が減少しそれが何らかの借入に向かわせ、結果破産等を引き起こすという連鎖事情も一要因として考えられるだろう。


ここ数年、中央の一極集中を危慎し、地方分権が声高に叫ばれているが、実際には「遷都」など不可能なことであり、それに付随して経済自体も滞ったままとなれば、中央と地方の格差は決して埋まることはなく、それどころかますます広がる一方という矛盾も生じてくる。
破産宣告者の人数比は、少なからず日本の経済情勢の一極集中の歪みを表した「縮図」とも見て取れるだろう。

カウンセリング : 問い合わせ件数について

財団法人日本クレジットカウンセリング協会の相談実績によると、2001年に突出した問い合わせ件数を記録したのは、同時期のマスコミ報道による影響が大きい。
ただ、この影響を除いた基調としては前年度と同等もしくは微増と推測している。


実際、同協会に赴いて「カウンセリング」を実施した件数をみると、あきらかに増加傾向にあることから、多重債務者問題の深刻さが窺い知れる結果となっている。

カウンセリング : 年齢と性別について

相談者の年齢を通年で捉えてみると、1992年までは「20歳代」の若年層の割合が増大していたが、同年をピークに年々減少の一途を辿っている。
それに取って代わる年齢層として、住宅ローンに苦しむ中高年層の増大が顕著となってきた。
しかし2002年は「20歳代」が再び増加に転じ、さらに「30歳代前半」も増加の傾向を示した。


一方、性別は大まかに「男性7:女性3」で推移している。
これはクレジットカードや消費者金融の利用顧客状況にも合致する割合である。

カウンセリング : 一人あたりの平均債務額と件数について

相談者一人あたりの債務額(万円)と債務件数(社)


2001年   債務額   債務件数    2002年   債務額    債務件数


20〜29歳  309.6     7.8              291.2      7.7


30〜39歳  497.6     9.8              452.8      9.1


40〜49歳  595.8     10.8             550.1      11.0


50〜59歳  600.3     10.2             519.1      9.5


60〜69歳  537.2     8.3              301.6      6.3


全年齢    482      9.4              413.2      8.8


多重債務者の実情が、より浮き彫りにされる事象であろう。
経済状況の活発な働き盛りの年代ほど、債務額と件数が高くなっているのが瞭然である。
前年度に比べ、両事象の平均が減少した理由として、債務額&件数が比較的少ない30歳代前半以下の若年層の相談者数が増えたことによる影響と見ている。

カウンセリング : 相談事由について

1996年以降、「生活費」を第一の原因に挙げる相談者が年々増えてきている。
しかし、これは同時に「遊興・飲食・交際費」、「ギャンブル」を挙げる相談者も多く、その事由が数種にまたがっていることも留意しなければならない。
これらは「内的要因」として見ることができるが、一方、外的要因とされる「収入減少・失業・倒産」については、2000年以降減少傾向にある。

多重債務者 : 担保ローンと事業者ローンについて

何かしらの「担保」を持っていたり「事業」を興していれば、担保ローン・事業者ローンに乗り換えることがも可能である。
現在、消費者金融各社も「無担保」だけでは儲けが少ないため、これらのローンを用意しているところもある。

多重債務者 : 特定調停について

「借金」にまつわる事故が多発する中、現在、注目を浴びる手法がこの「特定調停」である。
以前まで「借金」にまつわる調停制度といえば「債務弁済調停手続き」が一般的に使われていたが、2000年2月に「特定調停法」が施行され、以降、調停といえばこの「特定調停」を指すようになった。
現在の多重債務事情を反映した制度であるといえよう。


これは、簡易裁判所で行う法的手段で、同裁判所の調停委員が利用者と業者の間に入って、利息の減免や返済条件の緩和策を話し合うやり方である。
長所としては、債務者本人によって裁判所を介するとはいえ、そう大層な専門知識を必要とせず、また費用を安く抑えることができる。
その他に、「出資法」から「利息制限法」への引き直し算出ができることや、強制執行の停止を保持したりできる。
そして、交渉ごとは債務者に代わって調停委員が行ってくれることもありがたい。


さらに、「特定調停」では業者が調停案に応じないとき、裁判所側から「調停に代わる決定」といって和解案を提示することができる。
これに対して2週間以内に異議申立がなければ確定し和解が成立してしまう。


しかし、いいことばかりではない。
まず手続きが債権者(業者)ごとに進むため、相手によってはまったく効き目がないこともある。
あくまでも「調停」なので、業者ごとに進行させなければならない。
そのため、一部の業者が話し合いに応じてくれない場合、せっかく話し合いに応じてくれる業者にも悪影響が出てくる。
ただ、裁判所が相当と認めれば、そういった業者にも、「決定」という形でなかば強引にまとめさせることも可能である。


債務者としてすこし厄介なのは、調停で決まった内容が「調停調書」という書面になることである。
これは「債務名義」ともいい、確定判決同様、強制執行が可能となるものなので一切融通が利かない。
つまり、返済が滞った場合、給料や自宅を差し押さえられる恐れも生じてくる。
適当な返済代替案や緩和策を提示すると、あとから自分で自分の首を締める結果にもなりかねないので、「確実に実行できる調停案」を提示することが何よりも重要になってくる。


最後に、債務者本人と業者の要求が乖離しすぎていたり、妥協点が見つからなければ「調停不調」といって調停そのものが「中止」になる場合もある。

多重債務者 : 個人債務者再生手続きについて

2001年4月から施行された新しい法律で「民事再生手続き」の個人版である。
簡単にいえば、「残債務の一部は3年間なり5年間で返済するので、それ以上の残額は免除してほしい」という制度である。


基本的に「定期収入のある方」向けの法的手段なので、直近1年間あたりの収入が不安定な人はこれを利用するのは無理な場合がある。
また、自己破産のように資格免許職に就くことができなくなったり等、職種制限がないため仕事面で影響がある人には好都合である。
さらに「住宅資金特別条項」という住宅ローンの繰り延べを認める規定もある。


ただ、申請時に提出する「再生計画案」を練るのは容易なことではない。
これはかなり綿密な計画の提出を義務づけられているので、同手続きに精通した弁護士に任さなければ手に負えない場合が多い。
また、債務者が住宅ローンを抱えている場合、消費者金融等の一般債務と一本にまとめることができず、それら動産に担保を付けていたりすると利用できないなどの制約がある。
結局のところ、個人レベルではまだまだ使い勝手が悪く、それを断念して「任意整理」や「特定調停」に切り替える人も多いのが実状である。